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遺言書の注意点
遺言書の注意点

遺言書

 

一般的な普通方式遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。

遺言は満15歳以上の方であれば、行うことができます。

判断能力があって元気なうちに、人生の締めくくりとして、そして遺される方のために遺言書は作成しておくべきと考えます。

遺言書には、付言(ふげん)といって、自分の気持ちを書くことができます。法的効力はないものの、ご自身が亡くなった後、相続人はあなたのメッセージ、思いを受け取ることができ、あなたへの感謝を深めることでしょう。とても素晴らしいことです。

そして、遺言書の内容は相続人に伝えなくてもいいのですが、遺言書の存在は伝えておくべきです。

そのときは、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言、いずれなのかを伝えておけば、遺言書を発見することが容易になります。折角書いた遺言書が発見されず・・・ということは避けたいですよね。

 

遺留分

遺留分ってご存じですか?

遺留分とは、「一定の相続人のために法律上必ず留保しなければならない遺産の一定部分」です。(民法1028条)

相続人が直系尊属だけの場合は財産の3分の1、それ以外の場合は2分の1ですが、兄弟姉妹には遺留分はありません。遺留分権利者は、侵害された財産の返還を請求することができ、これを遺留分減殺請求といいます。

この権利を行使するかしないかは、遺留分権利者の自由で、遺留分を侵害されたことを知ったときから1年、相続開始から10年以内に行使しないとこの権利は消滅します。

​争いごとはさけてあげるべきと思いますので、遺言書を作成するときは遺留分に注意して作成しましょう。

生命保険受取人の変更

生計保険の受取人は、生命保険の契約の時に決定します。

受取人を変更したいときは、生命保険契約の変更によって行うのが通常です。

しかし、2010年の保険法の改正により、遺言書によって受取人を変更することができるようになりました。

注意点としては、契約書に記された受取人にすでに保険金が支払われてしまっている場合、二重に保険金が支払われることはないため、遺言書の存在は相続人に伝えておくべきだと思います。

公正証書遺言書草案作成

公証役場で公正証書遺言の原本は保管されます。自筆証書遺言、秘密証書遺言のときには必要な、家庭裁判所での検認の手続は必要無く、しかも、遺言書の原本は公証役場に保管されるので安全といえます。

「うちは財産が少ないから争いはないよ」・・・・なんて思っていませんか?

遺言書にあなたの財産をどう分けて欲しいか、しっかりと書き残しておいてあげることが、相続人のために重要です。

相続開始後における家族間の遺産相続の争いをあらかじめ予防するためにも、安心安全な公正証書遺言をおすすめします。

また、相続人が複数いらっしゃる場合、是非とも公正証書遺言書の作成をお勧めいたします。

自筆証書遺言書

 

お気軽に作成できるのが、自筆証書遺言書です。

民放968条第1項「自筆証書によって遺言をするときには、その全文、日付及び氏名を自書し、

これに印を押さなければならない」とあり、全文を自書する必要がありました。

2018年7月6日、民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律が成立し、同年7月13日公布されました。

2019年1月13日から施行されたのが、自書によらずに不動産登記事項証明書や銀行通帳のコピーなどの財産目録を添付することができるようになりましたので、かなり負担が軽くなります。

 

自筆証書遺言書 法務局保管

この民法改正により、2020年7月10日(金)より、法務局で自筆証書遺言書を保管することができるようになります。

なお、施行前には、法務局において遺言書の保管を申請することはできませんので、ご注意ください。

法務局で保管した場合は、家庭裁判所の検認手続きは不要になります。

当事務所では、お客様のご意向に沿って自筆証書遺言草案の作成をいたします。

秘密証書遺言書作成

秘密証書遺言書は、自筆である必要はなく、ワープロ作成が可能です。(自署は必要です。)

誰にも内容を知られたくない場合は有効です。

公証役場に出向き、公証人の確認を受ける必要がありますが、

内容の確認をされることはなく、万一不備があったとしても、訂正されません。

また、保管はご自身でする必要があります。

当事務所では、公証役場での証人をお引き受けします。

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